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黒潮大蛇行の終息

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水曜日の今日は、プールダイブが花盛り。
水温が27度前後と安定しているプールでダイビングスクール、リフレッシュコースなどたくさんのプログラムの一日です。
ダイブテリーズ

こんにちは、PADIインストラクターの我妻です。
ここ数年、5月中旬の伊豆半島周辺の海水温は20℃前後で、冷たい!という感じではなかったんです。
でも、2025年の今年はまだ17℃程度と、例年より水温が上がりにくい状況が続いています。
この背景には、気象庁が5月8日に発表した「黒潮大蛇行の終息傾向」というニュースが関係していると思っています。
今回は、この黒潮大蛇行の終息が伊豆のダイビングにどのような影響を与えるのか、気象庁の発表内容を基に詳しく解説し、ダイバーの皆さんに向けた準備について書いてみます。

今日のブログのタイトルは・・・
黒潮大蛇行の終息と伊豆のダイビング:水温変化がもたらす影響
興味のある方は読んでみてください。

黒潮大蛇行とは?

黒潮は、日本列島の太平洋側を流れる暖かい海流で、漁業や気候に大きな影響を与える重要な存在です。
通常、黒潮は日本の南岸に沿って比較的直進するように流れますが、時に大きく南に迂回する「大蛇行」と呼ばれる現象が起こります。
気象庁によると、2017年8月から紀伊半島から東海沖にかけて、この大蛇行が観測されていました。
これは過去最長の7年9か月にわたる現象で、2025年5月8日時点で終息の兆しが見られると発表されました。
大蛇行が発生すると、黒潮が日本の南岸から離れて流れるため、沿岸部と黒潮の間に大きな「冷水渦」が形成されます。
この冷水渦は反時計回りに回転し、周辺の海水温を下げる効果があります。
一方で、冷水渦の外縁部では、黒潮の一部が沿岸に流れ込むことがあり、特に関東や東海地方の沿岸部では水温が上昇し、潮位も高くなる傾向があります。

伊豆の水温と黒潮大蛇行の関係

ここ数年、伊豆半島周辺の5月中旬の水温が20℃前後と高めだったのは、この黒潮大蛇行の影響が大きかったと考えられます。
大蛇行により、冷水渦に巻き込まれた暖かい黒潮の支流が伊豆の沿岸に流れ込み、水温を押し上げていたのです。
実際に、2023年2月の気象庁の黒潮情報でも、伊豆半島沖に黒潮の支流が流入し、潮色が濃い青になるなど、暖かい海水の影響が観測されていました。
しかし、今年の水温が17℃程度と低いのは、大蛇行が終息しつつあり、黒潮が南岸に近づく「直進流路」に戻りつつあるためと考えられます。
直進流路では、冷水渦の影響が弱まり、伊豆沿岸に流れ込む暖かい黒潮の支流が減少します。
その結果、沿岸部の水温が低下し、例年より冷たい海が続いているのです。

ダイビングへの影響

1. 水温の低下とダイビングの快適性

伊豆半島は、アクセスが良く、透明度の高い海や多様な海洋生物で知られるダイビングのメッカです。
しかし、水温が17℃程度まで下がると、ダイバーの装備や準備にも影響が出ます。
20℃前後の水温では5mmのウェットスーツで快適に潜れる場合が多いですが、17℃では体感温度が大きく下がり、保温性の高いウェットスーツやドライスーツの使用が推奨されます。
特に、初心者ダイバーや久しぶりに潜る方にとっては、冷たい水温はストレスになりやすく、ダイビングの楽しみを損なう可能性があります。

2. 海洋生物の変化

黒潮大蛇行の終息は、水温だけでなく海洋生物の分布にも影響を与えます。
大蛇行中は、暖かい黒潮の影響で、伊豆周辺に熱帯性の魚やハンマーヘッドシャークなどの回遊魚が見られることが増えました。
特に、神子元島や伊豆大島では、ハンマーヘッドの群れが観察される機会が多かったと、2017年以降にダイビングを始めた方なら実感しているかもしれません。
しかし、大蛇行の終息により水温が低下すると、こうした暖かい海を好む生物が減少し、代わりに冷水系の生物が増える可能性があります。
たとえば、熊野灘では過去の大蛇行期間(1976~1979年)に水温が上昇し、生物相が変化した記録があります。
伊豆でも同様に、魚種の変化やサンゴ礁の生態系への影響が予想されます。ダイバーとしては、新しい生物との出会いが楽しみな一方、従来の人気ポイントでの生物観察が変化する可能性に備える必要があります。

3. 潮位と海況の変化

大蛇行中は、冷水渦の影響で伊豆周辺の潮位が高くなる傾向がありました。
これは、暖かい海水が熱膨張することで海面が上昇し、高潮リスクを高める要因にもなっていました。
高い潮位は、ビーチエントリーのポイントで波が高くなりやすく、初心者ダイバーにとってはエントリーやエキジットが難しくなる場合があります。
また、強い流れが発生しやすく、ドリフトダイビングの難易度が上がることもありました。
大蛇行の終息により、潮位が低下し、流れが穏やかになる可能性があります。
これは初心者やリフレッシュ目的のダイバーにとって、安全に潜りやすい環境になる一方、強い流れを好む上級者ダイバーにとっては、ダイナミックなドリフトダイビングの機会が減るかもしれません。

4. 漁業とダイビングポイントの変化

黒潮大蛇行は漁業にも大きな影響を与えてきました。
沿岸海域の水温変動により、カツオなどの回遊魚の漁場が変化し、漁業関係者に影響が出ていました。
ダイビングにおいても、漁業活動の変化はポイントのアクセスや生物の分布に間接的に影響します。
たとえば、漁船の活動範囲が変わると、ボートダイビングのルートやポイントの選択に影響が出る場合があります。

ダイバーが今できること

このような水温や海況の変化に対応するため、ダイブテリーズでは以下の取り組みをおすすめします。

1. プールでのトレーニングを活用

現在の冷たい水温は、初心者ダイバーやリフレッシュコースを検討している方にとって、フィールドでの練習にハードルを感じるかもしれません。
そこで、ダイブテリーズの店内温水プールが大活躍!
水温が安定したプールでは、寒さを気にせずじっくりとスキルを磨けます。
PADIオープンウォーターダイバーコースやリフレッシュコースでは、基本的なマスククリアやレギュレーター操作を丁寧に練習できます。
特に、久しぶりのダイビングで不安がある方は、プールで自信を取り戻してから海に挑戦するのがおすすめです。

2. 装備の見直し

水温17℃に対応するため、ウェットスーツの厚さやインナーの追加、ドライスーツの使用を検討しましょう。
ダイブテリーズでは、装備のフィッティングやレンタルも行っていますので、気軽にご相談ください。
また、寒さ対策として、ダイビング後の温かいシャワーや休憩スペースも完備しています。

3. 新しいポイントの開拓

水温低下に伴う生物相の変化は、新しいダイビングポイントを試す良い機会です。
伊豆半島には、多様なポイントがあります。
冷水系の生物が増える可能性を考慮し、ガイドと相談しながら新しい発見を楽しんでみましょう。

4. 情報収集とコミュニティ参加

黒潮大蛇行の終息は、ダイビング業界でも話題になっています。
Xの投稿を見ると、ダイバー仲間が「昔の海に戻るのか?」と期待や不安を語っています。
ダイブテリーズでは、SNSやブログで、最新の海況情報を共有しています。

まとめ

黒潮大蛇行の終息は、伊豆のダイビングシーンに大きな変化をもたらす可能性があります。
水温の低下、海洋生物の変化、潮位や海況の変動は、ダイバーにとって新たな挑戦であり、発見のチャンスでもあります。
気象庁の発表を基に、過去7年9か月の大蛇行がもたらした影響を振り返ると、伊豆の海がどれだけ黒潮に左右されてきたかがわかります。
ダイブテリーズでは、こうした変化に対応できるよう、温水プールでのトレーニングや装備のアドバイス、最新情報の提供を通じて、皆さんのダイビングをサポートします。
冷たい海が気になる今こそ、プールでスキルを磨き、万全の準備で伊豆の海を楽しんでください。
次回のダイビングで、新しい海の魅力を一緒に発見しましょう!
ご質問やご予約は、ダイブテリーズのWEBサイトまたは店頭までお気軽にどうぞ。
皆さんのダイビングライフがより充実したものになるよう、全力でお手伝いします!

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TORU

我妻 亨(わがつま とおる) PADIコースディレクター No.801010 ダイブテリーズのオーナー兼史上最強雑用係 ダイビングは42年目。PADIインストラクターは38年! 日本国内の南の島のリゾートガイドダイバーから1990年にPADIコースディレクター認定、現在に至る。 ダイビングに関してのことならなんでもご相談ください。 ダイビングのこと、ダイビングの中の話など、書きますのでぜひよろしく!もちろん日常のつぶやきも!いろいろ書くのでお楽しみに!

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