【シリーズ第4回】エンリッチドエアの“本来の使い方”知ってますか?
昨日は近畿地方まで梅雨明け。
最速最短の梅雨明けになりそうな気配。
東海は、早ければ30日、ちょと遅れて月明けてすぐに梅雨明けしそうな勢いです。
いや・・・空の雲と青さは夏なんですけどね。
こんにちは。
PADIインストラクターの我妻です。
「ガラパゴス化する日本のダイビング」をテーマにした連載も第4回となりました。
今回は「エンリッチドエア・ナイトロックス(EANx)」について書いてみます。
近年、エンリッチドエアを使えるダイビングサービスも増えてきました。
ですが、その運用方法や“前提”が、世界とは少しズレているように感じることが多々あります。
今日のブログは
【シリーズ第4回】エンリッチドエアの“本来の使い方”知ってますか?
〜PPO₂とMODの理解が、日本のダイビングを変える〜
ぜひ読んでみてください。
■ 日本では32%が固定?「選べないナイトロックス」
伊豆エリアなどで提供されているEANxのほとんどは32%(NOAA1)です。
施設側のガス製造装置の制限や管理面から、特定の濃度で統一しているケースが多く見られます。
しかし、本来のナイトロックスは・・・
「自分のダイビング計画に合わせて酸素濃度を選び、運用する」ものです。
- 浅いダイビングなら36%など高濃度を選ぶ
- 深度が深めなら30%、28%でMOD(最大作業深度)を下げる
- 複数ダイブを通して減圧不要限界(NDL)を伸ばす目的で濃度調整
このようにガスは“選ぶもの”であり、“提供されるもの”ではないというのが、世界的な基本スタンスだと思っています。
■ 酸素分圧(PPO₂)ってちゃんと理解してますか?
ナイトロックスを語る上で最も重要なキーワードが PPO₂(酸素分圧)。
これは「どれだけの酸素を体内に取り込むか」の目安で、酸素中毒のリスクを管理する上で重要な指標です。
一般的に、
- レクリエーションでは PPO₂=1.4ata を最大(通常のMOD計算もここが基準)
- 緊急・短時間なら PPO₂=1.6ata まで許容される(安全停止など)
とされます。
ですが日本では、「PPO₂は1.4が限界で、1.41になったら即NG」というような、極端に“厳格すぎる”運用も見られます。
PPO₂管理は“厳しく”することが目的ではなく、リスクを理解して計画に反映させることが本質だと思うのです。
■ MOD(最大作業深度)は自分で管理するもの
例えばEANx32(酸素32%)の場合、PPO₂を1.4としたときのMODは約33m。
このMODを正しく把握していれば、「このダイビングで使っていいか?」はダイバー自身が判断できるようになります。
逆に言えば、MODを理解せずに使うと、思わぬ酸素中毒のリスクが潜んでしまいます。
知識と自己管理こそが、ナイトロックスを安全に、効果的に使う鍵。
■ 「使わせてもらうガス」から「選ぶガス」へ
僕が感じている日本のガラパゴス化は、この部分に強く表れています。
- ガスを選べない
- MODを聞かない(教えない)
- コンピューターの設定がEANxになっていないまま潜る
- 「使えるけど、どう使えばいいかわからない」
本来、ナイトロックスは“特別な人のためのガス”ではありません。
オープンウォーターを終えたばかりのダイバーでも、正しい知識があれば誰でも使える、安全性を高める手段なのです。
■ こんな考え方です。
ダイブテリーズでは、PADI Enriched Air Diver Specialtyを知識の上塗りではなく、ダイビングスキルの幅を広げる入り口として位置付けています。
- PPO₂、MOD、NDLの関係を理解する
- 自分で潜水計画を立てられるようになる
- ガスを“もらう”のではなく“選び、管理する”
こうした思考を持ったダイバーが増えることで、日本のダイビング文化も少しずつ“世界基準”に近づいていくと信じています。
■ まとめ:自由は知識から生まれる
ナイトロックスは、安全性を高め、体への負担を減らし、ダイビングをより快適にする強力なツールです。
でも、その効果を最大限に活かすには、「知っている」ことが必要です。
“提供されるガスで潜る”のではなく、
“自分で考えて、選んで、計画する”ダイビングへ。
日本の海をもっと自由に楽しむために、ナイトロックスの“本来の使い方”を今一度見直してみませんか?
その前に、自由PPO₂設定でガスを製造するガスブレンダー、そしてその設備がもっと普及することが大切だと思っています。
■ 次回予告
次回は「“ガイドダイビング前提”の日本、そのメリットと限界」というテーマで、セルフダイビングの可能性や、安全と自由のバランスについて掘り下げていきます。
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