ダイビングをスタートする人向けインストラクターコラム初めての人オーナーブログ

結局どんなお店なんですか?と聞かれて・・・

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ダイブテリーズ
 

こんばんは。ダイブテリーズの我妻です。

今日は、午後から専門学校の授業でした。
教室に入った瞬間、学生たちの少し緊張した空気や、夏休み明け独特の気だるさとワクワクが入り混じった雰囲気が肌に伝わってきます。
若い彼ら彼女らに向かって「海」や「ダイビング」の面白さ、安全について話していると、自分自身が昔、初めて海に潜ったとき胸が高鳴ったあの感覚がふっと蘇ってくるんです。

時々こんなことを聞かれます。

「ダイブテリーズってどんなお店なんですか?」

その問いに、一瞬だけ言葉が詰まりました。
「ダイビングショップだよ」と答えるのは簡単です。
でも、聞きたかったのはそういう言葉の定義じゃなくて、どんな空気感が流れていて、どんな人が集まっていて、何をしている場所なのか、ということだったんだと思います。

帰りの車の中で、運転しながら「うちってどんな店なんだろうな」と、改めて考えていました。

「ダイビング屋さん」というより、基地みたいな場所

浜松の街中にひっそりとあるダイブテリーズですが、外から見たらきっと「ちょっと入りづらいプロショップ」に見えるかもしれません。
あるいは「道具を売っている店」と思われるかもしれません。

でも、実際に中で過ごしている私たちの感覚からすると、ここは何かを買いに来る場所というよりは、海へ向かうための「基地」であり、日常のスイッチをオフにする「寄り道処」のような場所です。

店に入ると、まず目に入るのが室内プールです。
普通のダイビングショップに専用プールがあるのは全国的にも珍しいのですが、うちは昔からこのプールをとても大切にしています。

なぜプールがあるのか。それは「焦らなくていい場所」を作りたかったからです。

海は素晴らしい世界ですが、初めての人にとっては波があったり、足がつかなかったりして、それだけで緊張してしまうことがあります。
だからこそ、静かで水温の整った足のつくプールで、気が済むまで呼吸の練習をしたり、水に慣れたりする時間が必要なんです。
上手くできなくても誰も笑わないし、急かす人もいません。
「できるようになるまで、何度でも付き合うよ」という空間が、このプールです。

集まる人も、遊び方も、てんでバラバラ

テリーズに来てくれるお客様を見渡してみると、本当に共通点がありません(笑)。

先週は親子ダイバーがプールでキャッキャと練習していたと思えば、平日の夕方には仕事帰りの社会人の方が「ちょっと今日疲れたから、プールでぷかぷか浮いて呼吸だけ整えて帰るわ」と寄っていったりします。
週末になれば、伊豆の大瀬崎でマクロな生き物を何時間もじっくり観察したいカメラ好きのベテランさんが集まり、一方ではプロのインストラクターを目指して本気で講義を受けている若者が汗を流している。

年齢も職業もバラバラ。
普段の生活だったら、きっと出会うこともなかったかもしれない人たちが、たまたま「水の中に潜るのが好き」という一点だけで同じ空間にいて、海のコンディションや最近見つけた魚の話を楽しそうにしている。

その光景を見るのが、僕はすごく好きなんです。
お店を営業しているというよりは、みんなが心地よく集まれる「大きなリビング」を開放しているような感覚に近いかもしれません。

上手くなることより、「自分らしく海を楽しむ」こと

ダイビングと聞くと、「泳ぎが得意じゃないと無理」「体力がないとできない」「ライセンスを取るのが大変そう」というイメージを持つ方がまだまだ多い気がします。

でも、僕たちが教えているのはスポーツの競技ではありません。
誰かとスピードを競うわけでもないし、どれだけ深く潜れたかを誇るわけでもない。

水の中で静かに自分の息の音だけを聴く時間。
中性浮力で、まるで宇宙に浮かんでいるような感覚を味わう時間。
足元にいる小さなハゼの健気な姿に、思わず笑みがこぼれる瞬間。

そういう「心が動く瞬間」を、その人自身のペースで味わってもらうことが、ダイブテリーズの役割だと思っています。
だから、泳ぎが苦手な人にはゆっくり寄り添うし、怖がりな人には怖さが消えるまで何度でもプールで練習します。
早く海に行きたい人にはしっかり安全の基礎を伝えて、安全に楽しんでもらう。

「こうじゃなきゃいけない」という型に人をはめるのではなく、その人が一番リラックスして海と向き合える方法を一緒に探す店。
それが、ダイブテリーズらしさなのかなと思います。

日常と海のあいだにある「ドア」

今日授業をした学生たちもそうですが、日々を生きていると、学校のこと、仕事のこと、人間関係のこと、いろいろな「日常の重み」がありますよね。
大人になればなるほど、そういった肩書や責任から離れる時間って少なくなっていきます。

でも、ウェットスーツに着替えて水の中に入ると、スマホの通知も届かないし、肩書も年齢も関係なくなります。
ただの「ひとりの人間」として、目の前の水と向き合うだけ。

ダイブテリーズというお店は、そんな「日常」と「非日常の海」をつなぐ、ひとつのドアみたいな存在でありたいと思っています。

ドアを開ければ、そこには水があって、いつでも話を聞いてくれるスタッフがいて、同じように海が好きな仲間がいる。
何かを買わなくても、用事がなくても、「ちょっと海の話をしに来ました」と顔を出してくれるだけで嬉しい。

「ダイブテリーズってどんな店?ダイブ」と聞かれて、咄嗟にはうまく一言で答えられなかったけれど、今ならこう言える気がします。

「特別な場所じゃなくて、自分が自分に戻れる場所だよ」と。

まだまだ残暑が厳しい日が続きますが、海の中はこれから秋にかけて、1年で一番透明度が高く美しいベストシーズンを迎えます。
店内のプールから揺らめく光を眺めながら、静かにみなさんのお越しを待っています。
明日は定休日。
明後日はお昼から営業です。

ダイビングを始める理由は人それぞれです。
「少し興味がある」
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TORU

我妻 亨(わがつま とおる) PADIコースディレクター No.801010 ダイブテリーズのオーナー兼史上最強雑用係 ダイビングは42年目。PADIインストラクターは38年! 日本国内の南の島のリゾートガイドダイバーから1990年にPADIコースディレクター認定、現在に至る。 ダイビングに関してのことならなんでもご相談ください。 ダイビングのこと、ダイビングの中の話など、書きますのでぜひよろしく!もちろん日常のつぶやきも!いろいろ書くのでお楽しみに!

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